お肉を美味しく料理&食べる方法 ⑵

お肉は好きですか?!現在は空前の肉ブームと言われます。

当店の立地する曽於市、志布志市、都城市、三股町一帯は全国有数の畜産王国つまりお肉の王国です! 

そこで家庭でお肉をお料理する時のコツなどを複数回に分けて書かせていただきます!

今回は2回目にお肉についての色の変化とにおい成分、肉を柔らかくする方法についてお話します♪

 

①お肉の色のいろいろ

お肉の色というとどんな色を想像するでしょうか?ピンクだったり、赤だったり、あるいは白っぽかったりと色々とご意見があるかと思います。実はこれは全部正解です!肉の色を決めているのはミオグロビンという赤色の肉色素と毛細血管の中に含まれる知識素のヘモグロビンです。
もっとも赤い肉は馬の肉。ついで牛肉、羊肉、豚肉、鶏肉といくにつれて白っぽくなります。これはミオグロビンの含有量が多いものが赤いのです。また、放牧で育てられた動物の肉は赤い傾向にあります。
このミオグロビンという成分が多い生肉を保存しておくと酸素とくっついて鮮紅色(とても鮮やかな紅色)になっておいしそうなお肉の色になるのです。牛肉のおいしそうな色はこの色です。これはミオグロビンがオキシミオグロビンという成分に変化したことにより起こる現象です。
しかし、さらに酸素に触れていくと今度は褐色(汚い色)になってしまいます。いわゆる色が変わった肉というやつです。これはミオグロビンがメトロミオグロビンという成分に変化したことによるものです。
ということはミオグロビンが多い馬や牛のお肉は置いておくとおいしそうな色(鮮紅色)になるけれどそのうちに美味しくなそうな色(褐色)になるので料理をするときにはそれも計算に入れておかないといけないということになります。
また、肉は加熱によっても色が変わります。どんな肉でも加熱をすると灰褐色(灰色)になります。これはミオグロビンが熱によってメトミオグロモーゲンという成分に変化するためです。
ただ、ハムなどはこの性質にあてはまりません。これはハムは色を安定させる亜硝酸塩という食品添加物が入っており、加熱したりしても色変化をしよう調整してあるからです。

 

②お肉のにおい

焼肉やステーキのにおいはお好きですか?!肉を焼いたときに香ばしいニオイがするのをご経験された方は多いと思います。このお肉を焼いたニオイは食欲をそそる食べる人からするとよだれがダラダラと垂れてきそうなものかもしれません。
このニオイは肉の表面を150〜180度の高温で焼くと脂質が香り成分を出す反応(アミノカルボニル反応)が起こることで発生します。
肉の生臭いニオイが嫌いという人もいるかもしれません。そういった方には醤油やさけなどの発酵性の調味料と一緒に照り焼きなどのにすると香ばしい香りが引き立てるのでオススメです。

 

③お肉を柔らかくする方法

硬い肉は食べたくないですよね〜。いや私はかた〜い肉がすきなの!って方もいるかもしれませんがお肉を柔らかくする方法についてお話いたします。
まず一番簡単なのは何と言っても「ひき肉」にしたり、「薄切り」にしたり、はたまたビーフステーキやトンカツを焼くときによくする「筋切り」さらには肉をたたき伸ばして筋繊維の細胞の結合をほぐすという方法です。これは機械的方法といわれます。

もう一つの方法は酵素を使う方法!なんかむずかしそうですよね〜いえとても単純です。要は肉をやらかくする酵素(たんばく質分解酵素)にお肉をつけるという方法なんです。では具体的にどんなものにその酵素が含まれているかというとキウイフルー ツ、パイナップル、生姜、なし、すりおろした玉ねぎなどです。生姜焼きって結構お肉柔らかいですよね!!これは酵素の性質をうまく使った料理ということです。
でも、気をつけないといけないのはつけすぎるとお肉がボロボロになったりすこと。ですのでお肉の厚さや漬け込む時間などの工夫が必要になります!
酵素は多い順に「キウイフルーツ>いちじく>パイナップル>パパイア>なし」という順番です。

最後は調味料を利用する方法!そんな魔法のような調味料が実はあるんです!前回出てきたお塩もそのいい例。肉の水分を含ませるので柔らかになります。ワインやお酢、サラダ油、香味野菜に漬け込むと酸性に傾くので柔らかくなります。これがいわゆるマリネです。マリネにすると保水性(水分を保持する力)が高まります。ですので焼いたときに水分が抜けずに柔らかなんです。ワイン酢(ビネガー)に漬け込んだお肉をゆうがに食べるのもいいかもしれません。

 

ということで今回はお肉の色!、におい!、柔かくする方法!についてお話ました。

次回以降はお肉の実際調理方法や牛豚鶏の各肉のお話などを予定しています!

お楽しみに♪♪

 

お肉を美味しく料理&食べる方法 ⑴

お肉は好きですか?!現在は空前の肉ブームと言われます。

当店の立地する曽於市は鹿児島でも有数の畜産王国です! 

そこで家庭でお肉をお料理する時のコツなどを複数回に分けて書かせていただきます!

まず今回はお料理をする前にお肉についての前提知識をお話します♪

①肉とは筋肉だ!
肉とは動物の筋肉です。これを聞くとちょっと食べることにためらいが出るかもしれませんが、しかし、これは肉を理解するうえでと〜っても大事!筋肉でもよく動かす部位は足の肉つまりはもも肉などです。よく動かす部位というのはどうしても筋肉のキメが荒くなってしまいます。なので少し固め。
逆にあまり動かさない部位というのはあまり筋肉のキメが細かいので柔らかくにあります。これがヒレ肉とかロース肉です。
さらに専門的な話をすると食肉の主な成分はたんぱく質ですが、その中でも最も多いのが筋原繊維たんぱく質で60%をしています。このたんぱく質は40〜45度に加熱すると一度組織がゆるんで柔らかくにあります。しかし、それ以上加熱すると結合組織(筋とか膜とか)と言われるものが固まって硬くなります。

 

②加熱し続けると柔らかくなる
ビーフシチューなどで肉をコトコトと煮ると柔らかくなった経験はないでしょうか?これは肉の中のコラーゲンがほぐれてさらに分解してゼラチン状になったからと考えられます。すね肉などの硬い肉を長時間煮てやらかくするシチューなどの煮込み料理はこの性質を利用しているのです。

 

③肉汁とは
生肉は実は70%ほどの水を含んでいます。しかし、力一杯押しても水がしみだすことはありません。これは筋原繊維と言われる筋肉の大元の組織が水を取り込んでいてとても保水性が高いからです。
肉を加熱すると肉汁が出てくるのは生肉の状態で含まれていた水が加熱されたことによりたんぱく質が変化して水分が保てなくななるからです。肉汁が出てしまうと肉の美味しさ(旨味)も一緒に逃げ出してしまうことが良くあります。そこで肉に食塩(塩)を振っておくと先ほど登場した筋原繊維たんぱく質のミオシンという部分が溶け出して保水性が上がり加熱しても水が出る量を少なくすることができるのです。ですのでハンバーグなどは塩を振ってからねることで粘りと保水性がでるのです。

 

④うま味の増加
肉には色々なうま味成分(アミノ酸)が含まれています。生の状態では水分が邪魔をして感じにくい状態です。しかし、加熱をするとたんぱく質(アミノ酸)が変性してうま味を感じやすい状態になるのです。また、肉にはたんぱく質分解酵素というものが含まれているので保存している間に熟成してうま味が増すことも知られています。
またまた、専門的なお話をすると動物はと殺されてからしばらくすると死後硬直が起こります。ですが、次第に硬直がとけて元の硬さにもどる解凍が起こります。解凍というのは自己消化といって先ほど出てきたたんぱく質分解酵素よって細胞や組織が分解されて柔らかくなること。これによってペプチド、アミノ酸中でもイノシン酸がといううま味成分の代表ができるのです!
熟成期間は2〜4度の場合と殺されてから鶏肉で半日〜1日、豚・馬肉では3〜5日、牛肉では10〜14日間ほどです。

 

以上今回はお肉についての筋肉、加熱、肉汁、うま味についてお話しさせていただきました。

次回はお肉の色とニオイ、お肉を柔らかくする方法などについてお話したいと思いますのでお楽しみに!!